農福とは

高齢者の生きがいや社会的役割の創出、地域との繋がりづくり

高齢者福祉施設では、座る・立つ・歩く・食べるなどの身体機能のサポートが業務の中心ですが、本来は高齢者の生きがいや社会的役割の創出、地域との繋がりづくりまで積極的に踏み込むことで、はじめて高齢者の人生を充実させる役割を真に果たせるのではないかとの問題意識を長年抱いていました。協力者と議論を重ねた結果、「高齢者が主役の福祉農園」は実現可能であり、それこそ課題解決の可能性を広げると考えるに至りました。

スタッフの想い


農福に対して私自身考えてみると、その言葉通り「農」業が人を幸「福」にする。だと思う。農業で作られる作物、野菜・米・果物などは、人間だけでなく生き物の命に直結している。口から摂取する事は重要であると感じる。

 経口摂取が出来なくなってからの、人間の最期が近い事を施設の利用者様から、度々経験させてもらっている。食物だけでなく、水分摂取が出来なくなったらいよいよ最期に近い事も。そう考えてみると、土壌からの恵みを身体に取り入れる事により、私たちは生きている事になる。

 8月に一度収穫の経験をした。とても暑い中の作業だったが、ナスの茎のどの辺りから切り取るだとか、ミニトマトは実を引っ張る力が重要で上手くできないと葉が取れてしまう。店に並んでいる綺麗な状態にはなかなかならず、経験が足りないのか?センスがないのか?コツがつかめればできるのか?普段作業をしている職員がテキパキと動くのを見て、自分自身情けなくなってしまった。次は袋詰め作業。実の大きさを揃え数を合わせ、テープで一袋づつ止めていく。この作業もまた初めての事もあって思うように進まない。また、農作物を作る過程において数多くの時間を費やす事を知った。地ごしらえ・植え付け・整枝・追肥・水やり・剪定・虫の被害を受けない様な対策・雑草対策などなど、毎日の積み重ねが収穫へと繋がる事を知り、人と人の信頼関係と似ていると感じた。

 1日では関係作りは難しく、より良い関係を築く為には毎日少しづつの努力が必要であること。この事は、仕事にも通じるものがあると思う。その積み重ねが、自身の技術向上につながり結果、自信となり人間として成長していく。農作物を通じて自身の成長と似ている所があると感じた。結果、おいしく食べれる=充実した生活を送ることが出来る。

 ただ単に「野菜作り」と捉えるかは人それぞれ考え方が違うかもしれないが、視点を変えると色んな事と通じる点があるように私は思う。

 今年の夏は暑さが厳しく、利用者様と時間をとることができなかったが秋から冬にかけ気候の良い時、利用者様と共に外の風を感じ野菜達からの生きる力をもらえる様に屋外へでて自然を感じられる様できるだけ関わりたい。

 散歩と言って農園を歩き、直接作業に関わることができなくても「きれいだね」「おいしそうだね」「食べたいね」などの言葉が利用者様から聞くことが出来たら・・・共に過ごす時間を大切にしたい。

 今後、看護部内でまず各フロアから1人~2人くらいづつ外へ出ることの出来る利用者様と農園に行く事から始め、ドリーム農園があることを知ってもらい、まずは見ることから始め興味のある事を聞き出しその中から、その人が出来る事を選んで実行に移せたらいいと考える。

 農作物の1年を通しての作業計画があれば、どの時期どんな作業が必要でその作業内容から各フロアより人選し参加できるようにする。
1日の生活の一部として当たり前の作業。朝起きて顔を洗い歯磨きをし農作業をし、食事を摂り心地よく眠る。人生の終末にゆったりとした時間を過ごすことができるよう支援していきたい。

PAGE TOP